さくほの場合は。

ほどよい田舎佐久穂町。移住のリアル。

広報さくほ8月号

盆過ぎたら秋。

今朝はその言葉通りなんだか肌寒い佐久穂の朝でした。

8月号の広報さくほ「地域おこし協力隊コラム」担当しております。 

https://www.town.sakuho.nagano.jp/oshirase/koho/koho/index.html

冒頭は私のリアルな移住体験談です。 寒さと闘った最初の冬。困っている私に手を差し伸べてくれたのは、当時仮住まいにしていた秋葉屋(https://akibaya.org)を事務所として使っているアンテナさくほのお二人、そして、オーナーの井出さんでした。このお三方がいたからこそ、この町での人脈が生まれ、行く先、行く先で手を差し伸べていただき、どうにかこうにか慣れない土地での暮らしをスタートすることができました。

移住支援員として移住者と空き家とのマッチングを行う中で、コラムに書いたような感動的な場面に出会うことがあります。

普段使っていなくても、年に数回使うので、という理由で、空き家ではないお家もたくさん存在するこの町。家を守る気持ち、土地を守る大変さ、そんなものを知ってからは、安易に「空き家」なんて言えないなと思っています。なかなか思うようには、住める家が増えていない状況ではありますが、だからこそ手を上げてくれた大家さんと移住者との、こんな瞬間に立ち会うことが本当に励みになっています。

ちなみに、コラムの顔写真とよもぎ団子作りの写真は、協力隊であり、yamaniシェアメイトの山上雅子さんにお願いしました。

 

多様なコミュニティ

昨年からお誘いいただいて「うその口」という山間の集落のバンドに参加しています。その集落の夏祭りで歌ってきました。

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↑おきまりの軽トラステージ

お祭りの企画から当日の仕切りまで、移住してきた新規就農のご夫婦、うその口の出身のご夫婦など、大日向に比べるとだいぶ若い人が担当している様子です。私は大日向の新参者ですが、先輩移住者たちの仕事ぶりをみて、なんだか年月の重みを感じました。(わたしゃまだまだだなと。)

メインボーカルをつとめた集落の女の子は「人前で歌を歌うことが夢だったの」と言っていました。そんな夢を小さなステージで実現。

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私自身、歌も歌うことが全く好きではなかったし、人前に出ることが億劫で仕方ないので、こんなことをしていることが本当に不思議でなりません。田舎マジックだと密かに思っています。なぜこんなことが起きるのかというと、、、

①気がつくと楽しくなってる

佐久穂町は人口が少ない分、何かにつけて人が借り出され、ひとり何役もやっているなあといつも思うのですが、最初は気がすすまなくても、自分のポテンシャルを知り、気がついたらその活動が楽しくなってくる

→まさにこのバンドはこれです。これまで一度たりとも音楽に感動したことはなかったのですが、バンドを始めてからジャズライブを聴いて興奮するなどという、驚きの変化がありました。笑

ソフトボールもしかり。先日初めてホームベースを踏みまして、(まだキャッチャーを楽しめる領域には達していませんが)非常に嬉しかったです。

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②挑戦のハードルが低い

これまた人が少ないからという理由かもしれませんが。誰かと前に話していて、「東京で事業を始めるって、リスク高すぎるよね」という話になりました。確か飲食店の開業の話だったので、金銭的なリスクということになりますが、お客さんの絶対数が多いので日々動くお金も大きいですが、当然家賃が高いから失敗した時の額も大きくなる。その点田舎では、経済規模が小さい分、挑戦のハードルが低いのかもしれないなあと思うのです。ぼろ儲けはできないかもしれないけれど、小さな信用を積み重ねて、細く長く愛される店ができるのではなかろうか。

趣味の世界の話でも、首都圏で例えばバンド活動をするとなると、スタジオを借りて練習し、オーディションを受けてライブに出て、みたいな流れなのかと思うのですが、さくほの場合そんなものは一切ありません。「はい、やりたいです!」以上。笑

人は少ない分、全体的な競争率が圧倒的に低い。

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佐久穂町には、コミュニティ創生戦略というものがあり、こんなキャッチがつけられています

しなやかに 力強く つながる まちへ

自律した多様なコミュニティが人々のくらしを支え、挑戦や行動を支援するまち

一年を経て読み直すと、なるほどな、と思います。まさに多様なコミュニティ。 

 

暑さを吹き飛ばす

例外なく、佐久穂町も暑いです。

日差しの強さたるや、、、

梅干しも1日でカッピカピになりそう

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(ちなみにカリカリ梅にする予定だった青っぽい小梅(写真左)もしなしなに漬け上がってしまったので結局両方干しました)

夏はさわやかな信州!なんて、嘘です、嘘。しかし、朝晩の涼しさと、木陰の気持ちよさには「避暑地」の偽りはありませんね。

先日、大日向小学校の学童で、ある保護者のお父さまの指導のもとキーマカレーを作りました。(写真撮り忘れました)

学童は親御さんたちが始めた見守りの仕組みで、スタッフも親御さんたちが担っています。平日の朝から夕方まで子供が飽きてしまわないように、川遊び、竹を切り出して流しそうめんづくり(超本格的)など、毎日汗だくで過ごしているようでした。

カレー作りは「興味がある子供が参加する」大日向小学校らしい自主性を尊重するスタイル。結果10人ちょっとの子供と移住検討中の家族がjoin。暑い中、子供たちは根気よく、玉ねぎのみじん切りに初挑戦し、わずか10分でできる飴色玉ねぎを炒め、お好みのスパイスの調合をし、時には暑さのため部屋から逃亡し(笑)、ラッシーに目を輝かせて、最後は美味しそうに平らげていました。

大日向小学校の子供とは、運動会や、学生の活動などで、たまーにこうしてかかわることがあるのですが、なんだか4月当初から比べるとみんな落ち着いて、のびのびしてきたなあ〜っと、親戚の子供を見守るような気持ちで眺めていました。知らない大人、知らないお友達からスタートして、環境に馴染むようにそれぞれ大人も子供も頑張ってきたんだろうなあと。

大日向に住むある家族は、集落の方が畑に色々植えてくれていて、日々収穫に追われていると。同じ状況だと笑いながら、そうやって地域の人との関わり(とそれに伴う学び)が起きていることに安心もしました。

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というわけで、今日は「おさらい」で夏野菜のキーマカレー作りました。チビ人参は佐久穂町有機農家GOLDEN GREEN さんからのいただきもの、玉ねぎは集落のオジイやんから、トマトとナスはyamaniHATAKE、甘みにはプルーンジャムを。野菜の旨味の濃いカレーになりました。

田舎の洗礼

いつかこの日が来ると思ってたね、と。

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先週、蜂に刺されました。

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 ジーバ共和国の畑での草刈り途中。鹿柵を修理していて、気がついたら蜂の羽音が耳元で聞こえ、あ、怖いなと思った瞬間に腕に痛みが。 

慌ててジーバーたちに話すと、あの蜂なら小さいから大丈夫。毒出しして、冷やしておけと。

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ジーバの畑は、八千穂高原に向かう途中、きたやつハムさんの「やちほ夢の森」というバーベキュー場の裏にあります。慌てて行って、きたやつハムの社長から保冷剤をもらって冷やし中の図↑

http://kitayatu-ham.co.jp 

30分しても体調に異変がなければ、大丈夫とジーバーたち。痒みは出てきますか特に異変は起きず、翌日以降も腫れとかゆみが続きましたが、日常生活に支障はありませんでした。

移住して10年の先輩も、10年目にして初のhit。その方は全身にかゆみが出てきたそうで、お医者さんにいったら、こんなものをもらったそうです。

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1度目は無害でも、過敏症が形成され(!)2度目に刺されると強いアレルギー症状が出るのだとか。次回刺されたら即病院ですね。夏場は毎日畑作業をしているので、ハチを見ない日はありません。ハチは白か黒の区別しかできないらしく、ハチの巣を襲うクマと間違えられないように黒い服を避けて淡い色を着ることがいいそうです。そういえば、刺されたのも、黒いアームカバーの上からだった。

「人生初」がまた増えました。

8月1日

この地域では、お墓まいりはこの日。

江戸時代に大水があり、その犠牲者を弔うためにこの日がお墓詣りとなったそうです。大日向を流れる抜井川も氾濫し、沢山の犠牲者が出たこと、龍興寺という大日向にあるお寺もそのとき流され、現在の場所に移築したことなんかを区長さんが教えてくれました。

同じ名字の同族集団「マケ」ごとのお墓が集落のあちこちに点在しています。この地域に暮らす人は、1週間前くらいから親族の墓をみんなで草刈りしたり、お掃除をしたりします。なんだか神聖なオーラがあったからか海外のゲストから「あれは神社ですか?」との質問。

1日はお墓参りのために帰省してくる車の出入りがあったり、会社もお休みだったりして、祝日のような雰囲気でした。親戚が集まる=ご婦人たちは料理にお掃除に、大忙し。お盆はお盆で迎え火をたいたりもするそうなので、なんだか手厚いなあと。

15日には、集落の公民館主催のマスのつかみ取りイベントもあったり、親戚の集まる機会が多いこの時期。区長さんが一人で隣の公園の草を刈ってくれていました。「みんな親戚の子供が集まったりするから刈っておいてやりたくて」と。

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先日協力隊のメンバーとの話の中で「田舎は草刈りする=いい人」みたいな評価が佐久穂の人にはあるよねって話になったのですが、たしかに。毎週のように、区内のどこかの草を刈る区長様。もはや神々しさすら覚えます。集落のどこかで草を刈る音が響く、土曜の朝6時。

夏休みスタート

蒸し暑い週末でした。

先日、回覧板とともにこんなものが配布されました。

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長雨と日照不足による被害があちこちで出ています。遅れたものの、先週くらいからどっさりと夏野菜が採れ始めました。

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集落の人にもらった玉ねぎと新じゃがを煮たり、おっちゃんのトマトと庭のバジルマリネ、モロッコ胡麻よごしなどなど。気がつけば、お肉と調味料以外はall大日向産。

yamaniHATAKE のモロッコいんげん。(豊作すぎて困ってます。欲しい人取りに来てね)

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初収穫のジャガイモ(こちらも堀りにきてね)

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きゅうり、そんないらんというのに、九月まで食べられるぞ〜!と植えるおっちゃん。まあ、いいか。

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友達に採れすぎ野菜を届けるのだと話すと、また別のおじちゃんが抜いてきてくれました。

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この週末は金土と町で唯一のお祭りでした。友達のファイヤーパフォーマンスをみにちらりと。昔から、お祭りの体育会系な感じや人混みが苦手なのですが、さくほの場合はさほど騒がしさもなく、屋台も平和な感じでした。スタッフの役場の方や、活動の中で知り合った人、協力隊の仲間などがたくさん。あちこちで挨拶をしていたら一緒に連れて行った友達の子が「茜ちゃん、友達多いね〜」と。人生で初めて言われました。笑

役場のみなさん、お疲れ様。

タイミング

月イチ恒例のジーバ共和国の会合。プルーン、白菜、花豆、大豆、じゃがいも。それぞれが作っている農作物の生育が悪いこと、鹿に食べられたこと、などおしゃべり。

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差し入れに頂いた2種類のすももが美味しくて感動していると、持ってきてくれたジーが「この後畑行くからいっしょに行きますか?」と声をかけてくれました(移住してプルーン農家になった方なので標準語)。すかさず隣にいたジーが「こういうもんはタイミングさ、へぇいってこー(さあいってきなさいの意)」と。というわけでいっしょに収穫。f:id:sakuhodekurasu:20190725231258j:image

このすももは、熟すとすぐにヘタが取れてしまい、ヘタが取れると出荷できないそうなのです。ハネ出し(廃棄)になるので「ジャムにしなさい」といただいてきました。今年はプルーンが半分くらいの実の付きなのだと嘆きながら、日暮れまで作業するというジーとはお別れ。

ジーバ会合後に軽く飲みに行くというジー3人の運転手として近くのご飯屋さんへ出動🚓たまたま大日向小の先生も同席し、やたらジー様のテンションが上がる。酔っ払ったジー様が、店のお客さんに私や先生たちを紹介。大日向愛溢れるジー様の熱弁を聞きながら、ホタル舞う大日向へ送り届ける。途中「ふつうの暮らしをしてみなきゃわからんことがたくさんあるだろう」とジー様。ほんと仰る通り。そして、真夜中にジャムを煮る。なんだか「タイミング」という言葉が、ぴたりとくる1日でした。

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